DEATH NOTE Wiki
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DEATH NOTE

デスノート

ジャンル サスペンス、少年漫画
漫画
原作・原案など 大場つぐみ
作画 小畑健
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
発表期間 2003年12月 - 2006年5月
巻数 全12巻+ガイドブック1巻
その他 完結後の特別篇1話が存在
テンプレート使用方法 ノート
ウィキプロジェクト 漫画
ポータル 漫画

DEATH NOTE』(デスノート)は、原作 - 大場つぐみ・作画 - 小畑健による日本の少年漫画。及び、これを原作とする実写映画・小説・アニメ・ゲーム作品。また、作中に登場する架空のノートの事を指す場合もある。

2003年12月から2006年5月まで『週刊少年ジャンプ』(2004年1号 - 2006年24号)に連載。2008年2月に完結から3年後を描いた短編が掲載された。略称は「デスノ」。話数カウントは「Page-」。

概要

『週刊少年ジャンプ』2003年36号に掲載された読み切りが元になっている。2006年には2部構成実写映画版が公開(外伝映画は2008年に公開)、日本テレビ系列でTVアニメが放映された。

名前を書いた人間を死なせることができるという死神のノート「デスノート」を使って犯罪者を抹殺し、理想の世界を作り上げようとする天才・夜神月と、世界一の名探偵・Lの「二人の選ばれし天才」の究極の頭脳戦を描く。

単行本の初版100万部最速到達記録を持っており、2004年の売り上げは、発売から1年目で年間ベスト10に入った。12巻までの世界累計発行部数は3000万部を突破しており、一巻平均が200万部を越すのは大ヒット漫画の中でも異例中の異例とされる。宝島社「このマンガがすごい!」オトコ版では、2006年と2007年に2位を獲得した。12巻という比較的短いスパンで完結したにも関わらず社会現象とまで言われ、アニメや映画など、幅広いメディア展開を見せた。

サブタイトルの多くは漢字2文字でつけられている。

ストーリー

第一部

page.1(第1話) - page.59(第59話)(単行本1巻 - 7巻)

[[高校生の夜神月(やがみ ライト)は、ある日、通っている高校の敷地内で奇妙な黒いノートを拾う。それは死神・リュークが落とした、ノートに名前を書かれた人間が死ぬデスノートだった。犯罪者が存在しない新世界を作るため、月は世界中の犯罪者名を次々とノートに書き込んで葬る。やがて犯罪者を葬る者の存在に気付いた人々は殺し屋(=Killer)の意味から「キラ (KIRA)」と呼び始め、キラを「」と崇め崇拝する者まで現れた。

一方、キラの存在を察したICPO(インターポール)は、手がけた事件を必ず解決に導く、全世界の警察を意のままに動かせる唯一の存在である謎の名探偵L(エル)にキラ事件の調査を依頼。

犯罪者の抹殺を続けるキラを連続殺人犯と見なすLは、キラが日本の関東地区にいると判断し、日本に捜査本部を設け、キラに挑む。こうして“キラ”と“L”は、それぞれの正義を掲げて対峙することになる。

第二部

page.60(第60話) - page.108(第108話)(単行本7巻 - 12巻)

第一部の終了から5年後の2009年、2代目Lとなっていた月はキラ及び警察の裏のトップとして世界の本格的な改革に乗り出す。キラとLの見せ掛けの勝負を演出する裏で月は世界中のキラ信者を確実に増やしていき、ついにはキラは正義と主張する国家が現れ、自分の望んだ新世界が目前まで迫っていた。

Lの死の直後、養護施設ワイミーズハウスで「Lの後継者」として育てられたメロニアに管理人ロジャーからLの死が告げられていた。その後、ニアを中心にアメリカでSPK(Secret Provision for KIRA)(キラ対策特務機関)が設立される(ニア・レスター指揮官・リドナー・ジェバンニなど)。

そして、謎のマフィアグループによって警察庁長官が誘拐されるも夜神月の計画によって死亡し、今度は夜神粧裕(月の妹)が誘拐され、警察庁のキラ捜査本部の保持するデスノートとの交換が要求される。この事件の対処にSPKも加わるが、月指揮の下、ノートは奪われてしまう。SPKの中心人物・Nは2代目L(月)の無能振りを批判し、アメリカでの2代目Lの実権は自分が握っていることを明らかにする。月はその後の調べによって、誘拐犯もNもLの次期後継者であるメロとニアであることを知り敵愾心を募らせる。メロはニアに勝つため、ニアはキラを捕まえるため、月は2人を殺すため、3人のプライドを賭けた戦いが始まる。

特別編

2008年に本誌11号にて、映画『L change the WorLd』の公開に伴い執筆された短編作品。2010年現在単行本未収録。

キラ事件から3年後、再び原因不明の死者が続出する。だが以前と違うのは日本で死を望む高齢者が次々と死んでいくことであり、その影響で日本は長寿大国1位から6位へ転落していた。日本の捜査本部やニアはデスノートによる新たなキラの犯行であると断定する。

登場人物

DEATH NOTEの登場人物」を参照

用語、武器、製品等

  • ワイミーズハウス

英国にある児童養護施設。 発明家であったキルシュ・ワイミーにより創設され、世界中の知能の高い子供で身寄りのないなどの理由により、入る者も多い。 出身者には、探偵から画家まで幅広い。

デスノートのルール

 デスノートに含まれている「デスノートのルール」は全て英文で表記されている。ちなみに、ノートは焼却されると青い炎を上げることが、実写映画版で判明した。また、同作におけるレムの台詞によると、ノートには死神の力の一部が宿っているらしい。

基本ルール

  • デスノートに名前を書かれた人間は死ぬ。
  • 名前を書かれる人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない。
  • 前述のルール故に、対象となる人間の名前と顔が一致する必要があるため、同姓同名の別人は死なない。
  • デスノートに書く名前は、本名でなければ効果は得られない(外国人の場合は原文通りの綴りでなければならない)。ペンネームなどの通称名では不可。
  • 顔を思い浮かべて4回名前を書き間違えられた人間に対し、以後デスノートは効かなくなる。ただし、デスノートによる死を避けるため故意に書き間違えた場合は書き込んだ人間が死に、名前を書かれた人間もノートの効力からは逃れられず、本名を書かれれば死ぬ。
  • 名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くと、そのとおりになる。
  • 死因を書かなければ、全てが心臓麻痺となる。
  • 死因を書くと更に6分40秒、詳しい死の状況を記載する時間が与えられる。
  • デスノートから切り取ったページや切れ端(面積は問わないが、文字を一文字ずつはっきりと書ける範囲でなければならない)などでもデスノートの効果は有効である。
  • 所有権に関わらず、デスノートに一度でも触れれば誰でも、それ以降はそのデスノートに憑いている死神が見えるようになり、会話も出来る。
  • 所有権を持たない者でもデスノート、もしくはその切れ端に名前を書けば所有者と同等の効果を得ることが出来る。
  • 絵で顔を知っているだけの人間は、デスノートで殺すことは出来ない。ある程度鮮明な写真や映像で相手の顔を知っているなら効果は得られる。
  • 原則的に人の寿命を延ばすことはできないが、間接的にではあるが寿命が延びるケースがある。
  • デスノートに人の名前を書くとき、複数のページにまたがって書いても効果は得られない。ただし、表裏は同じページとみなされ、表に名字、裏に名前という書き方なら効果は得られる。
  • デスノートはどれだけ使ってもページが尽きることはない。
  • デスノートに書く物質は、文字として認識できれば何でも良い。血や化粧品、炭等でも構わない。
    • 月はこのルールを利用して、腕時計にある針で自分の指を刺して出血させ、血液をインク、針をペンとして代用していた。
  • デスノートを一度でも使った人間はその代償として、天国にも地獄にも行けない。
    • 原作では、「天国も地獄も存在せず、死んだ後にあるのは無である」という意味とされた。
    • アニメ版では、アイキャッチでのルール説明のみであり、本編では描かれなかった。(このルールはリュークが月に言っているが、原作・アニメ版ではデスノートを手渡した際、実写映画版では月の死に際に言っている)
    • 実写映画版では文字通り、デスノートを使った人間のみが天国にも地獄にも行けないとされている。
  • 死神の名前を書いても死神は死なない。
  • 「人間界単位で124歳以上」及び「残りの寿命が12分以内」「生後780日未満」の人間をデスノートで殺すことは出来ない。
  • 二冊以上のデスノートに同じ人間の名前が書かれた場合、一番先に書かれたものが優先される。
  • 二冊以上のデスノートに同じ人間の名前が書かれ、書き終えた時間の差が0. 06秒以内の場合は同時と見なされ、書かれた人間は死なない。
  • 人間界で同時に存在していいデスノートは6冊まで。ただし死神自身が所有するノートはその数に入らない。
  • いかなる方法を用いてもデスノートに名前を書かれた人物の死自体を取り消すことは出来ないが、死の時刻・状況は記入後6分40秒以内、かつその人物が生きている間ならば書いた文字の上に二本線を引いて書き直すことで変更できる。

死因を書いた場合

  • 記された死因での死亡となる。
  • 死因を書いてから人間界単位で6分40秒以内に死に至るまでの詳細を書くと、その人間の死まで物理的に可能な範囲で操ることができる。可能な範囲でない書き方をした場合書いた事柄を無効としすべて心臓麻痺で死ぬ。
  • 先に書いておいた死因や死に至るまでの詳細の前に名前を書き足しても約19日以内であれば有効である。
  • 殺しの対象者が知りえない情報を使う、または行い得ないことをさせることは不可能。ただし自殺は有効であり、誰もがする可能性があるとされ、考えもしないことには入らない。
  • 第三者を直接死亡させるような死因や死に至るまでの詳細は効力がなく、第三者の死亡がない形での心臓麻痺による死亡になる。
  • 死の直前の行動の中で対象者が死の直前に第三者を攻撃することは可能であり、攻撃を受ける者の死の状況をデスノートで示せば致命傷になりえる(ただし、直接的な表現では心臓麻痺になる場合がある)。
    • 実写映画版では月がこの方法を利用し、対象者(南空ナオミ)に第三者(秋野詩織)の殺害を実行させている。
  • 対象者だけが死亡するような詳細で、第三者の動作が関連して死ぬ場合は有効。
  • 日時を指定した上で操って殺せるのは23日以内。23日以上かかるような病気で死亡させる場合は例外。ただし日にちの指定を行えば無効になる。明らかに無理が生じるようであれば心臓麻痺となる。

所有権の解説

  • デスノートは人間界の地に着いた時点で人間界のものとなる。
  • デスノートを所有している限りそのデスノートの元々の所有者であった死神が人間に憑く。
  • デスノートを所有していた者が全てのノートの所有権を放棄すると、デスノート自体に関する記憶を失い、デスノートを使うために行った行動の記憶は、デスノートが絡まない形で残る。
  • デスノートを紛失または盗まれるなどした場合、490日以内に再びノートを手にしないと所有権を失う。
  • 所有権を持たない状態でデスノートの記憶を取り戻すには、使用したことのあるデスノートに触れているしかない。ただし再び所有権を得ない場合は、ノートを離すと再び記憶を失う。
  • 一度所有権を放棄しても再び所有権を得ることは可能である。ただし所有権を得ることでデスノートの記憶を取り戻せるのは最大6回まで。7回目に所有権を再取得した場合はそれまでのデスノートに関する記憶を全て失った状態でノートを使用することになる。
  • 所有権は自分のままで他人に貸すことは可能であり又貸しも出来るが、死神はあくまで所有権のある人間に憑く。

所有権が複数ある場合

  • 所有権を放棄しても1つでもデスノートが残っていれば記憶は消えない。
  • 所有権を放棄したデスノートに憑く死神の姿は認知できなくなり、声も聞こえない。

嘘のルール

  • このノートに名前を書き込んだ人間は、最も新しく名前を書いた時から、13日以内に次の名前を書き込み、人を殺し続けなければ自分が死ぬ。
  • このノートを刻む焼くなどして使えなくすると、それまでにノートに触れた全ての人間が死ぬ(原作、及び小説版「L change the WorLd」のみ)。
    • ※上記二つのルールは劇中で夜神月が自分に対する疑惑の目を逸らすためにリューク(映画版ではレム)に書かせた虚偽の設定であり、これを犯してもこのルールは適用されない。

死神のルール

基本的なルール

  • 死神は、デスノートを最低1冊は必ず所有していなければならない。
  • 死神は、デスノートで人間を殺すと、その人の寿命と現年齢の差分を自分の寿命として得ることが出来る。
  • 人間界での混乱を避ける配慮として、死神は所有者及びデスノートに触れた者で見える人間の名前と寿命を他の人間に教えてはならない。
  • 死んだ死神を認知できていた人間でなければ、死んだ死神のデスノートを見たり触れたりすることは出来ない。
  • デスノートの元持ち主である死神は、そのデスノートを用いた死の手伝い及び妨げになるような行為を基本的にはしないが、それぞれの性格による。
  • 死神界では死神大王がデスノートの管理を行っている。
  • 基本的にデスノートは死神一匹につき、1冊のみ。
  • デスノートの所有者が、所有権を持たない人間にノートを貸した場合でも、死神は所有権のある人間につかなければならない。
  • 死神が特定の人間に好意を持ち、その人間の寿命を延ばすためにデスノートを使用した場合、死神は死ぬ。
  • 死神は、死ぬと砂のように崩れ落ち肉体は消えるが、所有していたデスノートは残る。そして所有権は次に触れた死神に移るが、基本的には(死神界の常識として)死神大王に返上すべきとされる。
  • 死神が人間界で何かしらの違反行為を犯した場合、死神界でその重さによって罰が下される。罰は「特級」から「8級」まであり、「3級」以上は死罪となりうる。ちなみに死神がデスノート以外の方法で人間を殺す行為は「特級」にあたる。
  • 死神はむやみに人間界に居てはならない。人間界に滞在可能な事例としては、デスノートを渡す人間を人間界単位で82時間以内で物色する、自分に所有権があったノートを人間に譲渡したとき、などである。
  • デスノートを持っている限り、自分が死ぬまで元持ち主である死神が憑いてまわる。
  • デスノートの所有権がある人間をデスノートを使って殺すことは何の問題もない。
  • デスノートの使い方や、それを持つ人間に発生する掟を死神が全て説明する義務はない。
  • 人間に憑いた死神が死んだ場合でも、死神が人間界に持ち込んだデスノートの効力に変化は生じない。
  • 死神は人間界の物に触るか触らないかを選べる。
  • 死神にも性別があるが、生殖行動などはしない。また、人間との性行為は禁じられているらしい。
  • 死神は本来睡眠をとる必要が無く、死神にとって「眠る」という行為は人間のそれと違い純粋な「怠け」である。これを罰する様な掟は特に無いが、人間に憑いた死神はノート所有者の最期を見届ける、という意味でも眠る(=怠ける)べきではないとされる。
  • よほど怠けていない限り、死神は心臓をナイフで刺しても頭を銃で撃ち抜いても殺すことはできない。しかし、一介の死神は知らない死神の殺し方は存在する。
  • デスノートに死神の名前を書いても死神は死なない。
  • 人間界で同時に存在していいデスノートは6冊まで。よって、人間にノートを所有させる事で人間界にいていい死神も六匹まで。
  • 仮に7冊目のデスノートが人間界に存在しても、そのノートは何の効力も持たない。
  • 一匹の死神が同時にデスノートを渡せる人間は三人まで。
  • 人間界にデスノートを持ち込んだ死神はノートの最初の所有者が死ぬことになる場合、自分のノートに所有者の名前を書き込まなければならない。

死神の目

  • デスノートの所有権を持つ人間は、自分についている死神に自分の余命の残りの半分を渡す事によって、「死神の目」を手に入れることができる。これを死神の目の取引という。
  • 死神および死神の目を持つ人間は、人間の顔(鮮明であれば写真・映像でも可)を見るとその人間の名前と寿命を見ることができる。
  • 既に死んでいる人間の写真等を見た場合、名前も寿命も見えない。
  • 自分自身を含めたデスノート所有者に関しては、名前だけしか見ることができない(これを利用して、デスノート所有権を判別する事が出来る)。死神からは、デスノート所有者であっても名前と寿命の両方が読める。
  • デスノートの所有権を放棄すると死神の目を失うが、寿命は元には戻らない。
  • 一度デスノートの所有権を失った場合、再び所有権を得ても再度取引しない限り死神の目を得ることはできない。
  • 複数回取引する場合、取引するごとにその時点での残りの寿命の半分を支払わなくてはならない。
  • 他人から借りたノートでは、目の取引は出来ない。
  • 目の取引は一瞬で完了する。
  • 目の取引を行った場合、本来の視力に係わらず3.6以上の視力になる。
  • 原作及びアニメでは演出上、死神の目は普通の目と少し異なる描写がされているが、死神の眼球を持った人間の判別は、人間界のどんな医学や科学をもってしても不可能であり、死神でもその人間と直接目の取引をした死神(目の取引をした事を知っている死神)にしか解らない。
  • 人間界にデスノートがあることで、ある人間の人生が変わり、デスノートに書かれなくとも本来の寿命より前に死んでしまうことはある。それがどんな死に方であろうと、その場合やはり死神の目には縮んだ寿命ではなく本来の寿命が見えることになる。
  • 死神の目で見える人間の名前はあくまで「その人間を殺すために必要な名前」(とも考えられる)であり、必ずしも「戸籍上の氏名」とは限らない。仮に戸籍自体を持たない人間を見たとしてもその「名前」は見える。

読み切り版

2003年本誌36号掲載。『DEATH NOTE HOW TO READ 13』収録。ホラー要素が連載版より強く、リューク以外の死神も異なる。

登場人物は、DEATH NOTEの登場人物#読み切り版を参照。

ストーリー
中学生の鏡太郎(かがみ たろう)は、下校途中に拾ったノートを日記帳代わりに使い、クラスメイトから受けた苛めについて書き込んだところ、クラスメイト達が死亡してしまう。そのノートは、死神リュークの落としたデスノートだった。
「過去の事件」との類似に気付いた刑事は、クラスメイトへの聞き込みを開始する。焦った鏡太郎は、内容を取り消せる消しゴム「デスイレイザー」を使い、クラスメイトを生き返らせる。しかし、自分はノートを使っていないにも関わらず、再びクラスメイト達と刑事達が死亡する。
自分の周りに、もう一人ノートを使っている人間がいる事に気付いた鏡太郎は、その犯人の元へ急ぐ。
ノートのルール
ルールは「死因を書かなければ40秒で心臓麻痺」など、基本的に連載版と同様だが、異なる点もある。
  • ノートを拾った者にしか使えない。
  • ノートに名前を書いて対象が死んだ後でも、デスイレイザー-DEATH ERASERという消しゴムで名前を消せば生き返る。ただし、遺体が蘇生できる状態でなければ効果は無い。
  • ノートは38行60ページのノートで、使えばページは尽きてしまうが、死神に頼めば、新しいノートをもらえる。
  • 表紙の文字は、どんな手段を用いても消すことが出来ないが、表紙を破ると使用不可能になる。
  • 殺しの促進や、助言等が含まれている。

批評

フランス文学者の中条省平は、本作には社会・政治的な領域が欠落していることから1990年代後半以降に興隆したセカイ系と呼ばれるジャンルに含まれるとし、正義の名の下に独善的な凶悪犯の抹殺を続ける夜神月の行為はテロリズムを肯定する思想であり、この作品が受け入れられている背景には若年層の政治忌避のムードがあると警鐘をならしている[1]

評論家の宇野常寛は、ゼロ年代に入ってからは、セカイ系ではなくサヴァイヴ感を前面に押し出した「バトルロワイヤル系」ともいう新しい想像力が台頭しているとし、その代表例・到達点として本作を挙げている。そして、本作は夜神月の思想を肯定するような作品ではなく、夜神月の自信過剰・誇大妄想的な正義感は戯画的に描かれているのだとした上で、冷静に考えれば幼稚でしかない夜神月の思想も、現代のバトルロワイヤル的状況下で政治的な勝利をあげればそれが魅力的に見えてしまうということを露悪的に示す作品であると述べている。[2]

精神科医の斎藤環は、顔と名前さえわかればただちに相手を殺すことのできるデスノートを持った夜神月を「強大すぎる正義」と表現している。また、本作のほか『ダークナイト』『ブレイブ ワン』といった映画でも素朴で絶対的な「正義」ではなく相対化され懐疑的な「正義」が描かれており、これはアメリカ同時多発テロ事件以降の現代社会での「リアル」を担保するには不可避なことかもしれないと述べている。[3]

単行本

一覧

ジャンプ・コミックス
  1. 退屈(2004年4月発行)ISBN 4-08-873621-4
  2. 合流(2004年7月発行)ISBN 4-08-873631-1
  3. 激走(2004年9月発行)ISBN 4-08-873652-4
  4. 恋心(2004年11月発行)ISBN 4-08-873671-0
  5. 白紙(2005年2月発行)ISBN 4-08-873774-1
  6. 交換(2005年4月発行)ISBN 4-08-873795-4
  7. 零(2005年7月発行)ISBN 4-08-873830-6
  8. 的(2005年9月発行)ISBN 4-08-873852-7
  9. 接触(2005年12月発行)ISBN 4-08-873887-X
  10. 削除(2006年2月発行)ISBN 4-08-874018-1
  11. 同心(2006年5月発行)ISBN 4-08-874041-6
  12. 完(2006年7月発行)ISBN 4-08-874131-5
公式ガイドブック
  • DEATH NOTE HOW TO READ 13 真相(2006年10月発行)通常版:ISBN 4-08-874095-5・初回限定特装版:ISBN 4-08-908053-3
    • 集英社発刊のガイドブック。『週刊少年ジャンプ』にて掲載された読み切り版も収録。

ジャンプ掲載時との相違点(修正点)

特に、大きな修正点を述べる。

8巻のニアの顔
『ジャンプ』連載時にはニアはギョロ目で周りが影で黒くなっており、薄ら笑みを浮かべていたが、単行本掲載時には、鋭い目つきで無表情の全く別の顔に修正されている。
9巻のリュークの台詞
ある人物が死亡した際、リュークは、『ジャンプ』掲載時には「天国に行った」と言っているが、単行本掲載時には「逝った」と、変更されている。この変更は、物語の最後に重要な意味を成してくる。
12巻の最後の一文、および祈りを捧げる女性の表情
蝋燭を背景に書かれている英文は、単行本収録時により適切なものに変更された。

編集者

  • 吉田幸司 - 第1話(2003年12月) - 第108話(最終話)(2006年5月)[4]

メディア展開

実写映画化、ライトノベル作家の西尾維新による小説化(2006年8月1日発売)、テレビアニメ化(2006年10月3日開始)、ゲーム化(2007年2月発売)、トレーディングカード化といった様々なメディアミックス展開が成された。

実写映画

詳細はデスノート (映画)を参照

2部構成で製作され、前編が2006年6月17日に、後編『デスノート the Last name』が同年11月3日に随時公開された。また、2008年2月9日にはLを主人公としたスピンオフ映画『L change the WorLd』が公開された。

実写映画版の公開を記念したトリビュートアルバムが2作リリースされた。2006年6月21日には、前編公開を記念した『DEATH NOTE TRIBUTE』が、同年12月20日には『デスノート the Last name』公開を記念した第2弾 『The songs for DEATH NOTE the movie~the Last name TRIBUTE~がリリースされた。第1弾は小畑健による描き下ろしオリジナル・イラスト・ジャケット仕様。

小説

DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』(集英社、2006年8月1日発行)ISBN 4-08-780439-9
西尾維新著作のノベライズ作品。原作では描かれなかった、Lと南空ナオミが担当した『ロサンゼルスBB連続殺人事件』を描く。
L change the WorLd
映画『デスノート』のスピンオフ『L change the WorLd』のノベライズ作品。著者はM。尚、著者であるMの詳細は一切公開されていない。

アニメ

詳細はDEATH NOTE (アニメ)を参照

2006年10月3日から2007年6月26日まで日本テレビの一部系列局で放送。アニメーション制作は、マッドハウス。全37話。

2007年8月31日には、金曜特別ロードショーにて特別編『ディレクターズカット完全決着版 〜リライト・幻視する神〜』を、2008年8月22日にはその続編『DEATH NOTE リライト 2 Lを継ぐ者』が放送された。

2008年12月2日からはANIMAXでも放送開始。

2007年9月4日には、アニメ公式解説本(DEATH NOTE/A「残像」)が発売された。公式ではないものの、単行本の14巻目とされている。

コンピューターゲーム

『DEATH NOTE -デスノート- キラゲーム』
  • 機種 - ニンテンドーDS
  • メーカー - コナミデジタルエンタテイメント
  • ジャンル - コミュニケーション推理ゲーム
  • 2007年2月15日発売
  • Lまたはキラの視点でプレイし、Lならキラを、キラならLを推理して脱落させるのが目的。
  • ボードゲーム汝は人狼なりや?』をモデルにしている。
『DEATH NOTE -デスノート- Lを継ぐ者』
  • 機種 - ニンテンドーDS
  • メーカー - コナミデジタルエンタテイメント
  • ジャンル - 推理心理戦アドベンチャーゲーム
  • 2007年7月12日発売
  • ゲーム第1弾『キラゲーム』では隠しキャラクター扱いだったニア・メロが正式に登場。
  • ボードゲーム『スコットランドヤード』をモデルにしている。
『L the proLogue to DEATH NOTE -螺旋の罠(トラップ)-』
  • 機種 - ニンテンドーDS
  • メーカー - コナミデジタルエンタテイメント
  • ジャンル - 推理バトルアドベンチャー
  • 2008年2月7日発売
  • 原作より前の時間軸のゲーム。
  • キャッチコピーは、『この事件(ゲーム)、降りるわけにはいきません』と『悪に立ち向かう覚悟は、ありますか?』の二つ。

トレーディングカード

コナミ販売のトレーディングカード。同社のカード商品にしては珍しく、原作者の一人小畑健によるイラストだけが使用されており、それを売りとして前面的に押し出している。1パック10枚入り。

  • DEATH NOTE TRADING CARD 01
  • DEATH NOTE TRADING CARD 02
  • DEATH NOTE トレーディングカード 特別版

フィギュア

  • Real Action Heroes DeathNote 夜神月
  • Real Action Heroes DeathNote L
  • Real Action Heroes DeathNote 弥海砂 ASIN B000OVNS90
  • デスノート ねんどろいど 夜神月 ASIN B000OVNL1K
  • デスノート ねんどろいど L
  • デスノート ねんどろいど 弥海砂 ASIN B000R9R3TU
  • デスノート ねんどろいど リューク ASIN B000OVJWNQ
  • デスノート ねんどろいど 夜神月 サンタVer.
  • デスノート ねんどろいど L トナカイVer.

書籍

その他

原作者の正体
原作者である大場つぐみは、本作品以前に活動実績がなく、詳細なプロフィールも不明である。詳細は、大場つぐみの正体を参照。
不吉
本作の連載は108話で終わり、13日の金曜日に13巻(公式ガイドブック)が発売された。このことは、公式ガイドブックにて意図的であったことが明かされた(数字の意味は煩悩13を参照)。
6本の指
『週刊少年ジャンプ』に掲載されていた当初、キャラクターの指の本数が6本である場面が多々あった。単行本として発行する際は5本に直されているが、単行本10巻134ページ1コマ目のチョコレートを持っているメロの指は6本のまま。
模倣品
中国でデスノートの模倣品、コミックスなどが出回り、未成年者のその国の教育上思わしくない等の関係で当局が回収中(香港や台湾は除く)。韓国でも、模した製品、コミックスなどが出回っている(2009年現在)。
その他作画ミス
コミックス7巻107ページ4コマ目の、バックのデスノートの表紙にある“DEATH NOTE”の文字が、“DEAHT NOTE”になっている。
“DEATH NOTE”のその他の意味

death note”という英語は、一般的には遺書(Suicide note)を意味する。また“死の鐘の音”、“死の調べ”といった意味で使われる事もある。

新聞記事での引用
2008年当時、産経新聞連載のエッセイコーナー『北京春秋』において、産経新聞北京支局、福島香織記者が、香港映画俳優達のセックススキャンダル映像のネット流出事件(2008年当時)をデスノートにたとえ、非難した。デスノートに名前を書かれた者が安易に死ぬ様を、ネットによるプライバシー暴露による安易な社会的な死にたとえている。

実際の事件

2007年9月28日ベルギーブリュッセル市内で起こった男性と推定される遺体が放置された事件ではWATASHI WA KIRA DESS(私はキラです)ローマ字のように書かれたメモが、切断された死体の一部と共に発見されている。
この「KIRA」はDEATH NOTEの登場人物の一人、キラのことを指すのではないか、およびこの事件は、同漫画に触発された猟奇殺人事件ではないかと見て、地元警察では調べを進めている。また、地面に漢字、記号のようにも見える痕跡が発見されたことが報じられている。
この事件は同じく「キラ」と呼ばれる『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する猟奇殺人犯の吉良吉影(自身の能力で人間を爆殺する)ではないかという説もあった[5]
事件から3年後の2010年9月25日にデスノートファンの男が逮捕された。[6]

関連項目

  • 死神
  • LOST+BRAIN
    • 2008年に『週刊少年サンデー』で連載されていた漫画。主人公の容姿や性格、第1話の展開などについて、連載開始から間もなく、ニュースサイトや雑誌などで類似性を指摘する報道があった。詳細についてはLOST+BRAIN#DEATH NOTEとの類似性の項目を参照。

脚注

  1. 中条省平「『デスノート』・「セカイ系」の不気味さ」『AERA』2006年10月2日号、28-29頁。
  2. 宇野常寛 『ゼロ年代の想像力』 早川書房、2008年、22-23頁・115頁。ISBN 978-4152089410
  3. 斎藤環第1回 「正義」とはトラウマのようなものだ02」『「虚構」は「現実」である』 Voice+
  4. 『DEATH NOTE』12巻
  5. J-CASTニュース : ベルギーのバラバラ殺人犯「キラ」 「デスノート」でなく「ジョジョ」?
  6. 産経新聞「わたしはキラです」の紙残し・・・3年前の「デスノート」バラバラ殺人で若者4人逮捕 ベルギー

外部リンク

DEATH NOTE
作者 大場つぐみ(原作) - 小畑健(作画)
登場人物 人物一覧 - 夜神月 - L - 弥海砂 - 死神一覧
メディア展開 実写映画 - 小説 - アニメ
トリビュート
アルバム
第1作 - 第2作
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